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日々のタワゴト                  

神ともにいまして

▼10月31日 火曜日

火曜と書いたが、眼が覚めたときはまだたぶん月曜。

休もうとするが全く眠れない。何くれとなくお世話を受け、目を瞑る。10時11時12時1時2時3時、、、。


その時、グラリとカメラの焦点が変化し、もしや私はすでに極楽に居るじゃない。
そう解った

昨日今日のわたしときたら、まるで王女様だ。なんにんもの人が、この私の腫瘍を取り除き、元の身体のコンディションにさせるべく手を煩わせてくれている。息は苦しくないか、身体の向きはこれで良いか、傷は痛くないか。

驚きだ‼︎自分に関わる全ての人が、それがおしごととはいえ私の為にとチカラを貸してくれているのだ。

とある、お遍路の日にある瞬間に感じた時と同じ閃光につらぬかれていた。




手術前は天国か地獄に行ってしまうのかもな、と思っていたけれど、ある意味違うコースの極楽を見たのだろうか。

ただ、この体験は、僅かの時間しか続かない。あんなにキレイな気持ちになったのに。印象派の絵のようだったのに。

そして、また、何度もウトウトし、ある時「ピヨっ」と音がした。海物語の確定音。しかも、その後ビビビビビッとなって、確変確定音も。えと…私は、入院してるはず。手術受けたはず。つまり、これは現実ではない。バカだね。

まるで、高尚な悟りを得たかのようで、実は相変わらずのアホ。俗物。

翌朝、執刀して下さったH先生は、仕上がりにたいそう御満悦の御様子で、あんなにキレイに取れたんですから頑張るんですよ。とお公家様のような上品な微笑みを残していらした。真っ白い御髪に背後から蛍光灯の光を浴びて、まさに後光が射しているようだった。怖いもの知らずの私もははーーーと、ひれ伏したくなるカリスマ性。

70代半ばにして超人的なスケジュールで働いておられるのもスゴイ。