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日々のタワゴト                  

《42日目》巡彩庵~83番一宮寺~84番~屋島ロイヤルホテル

▼3/9 日曜日

遍路も終盤となってきた。

朝は、旦那さんの当番だったらしい。昨日の寺まで送っていただく。その車はBMBであった。「ここの遍路宿は老後の遊びのようなもの。他にビジネスホテルを三つ持っておる。お遍路さん相手にしてても金は稼げん!」部屋は広く、夜景が美しい。お風呂も付いていて便利。だが…。

寺から遍路道で下るのだったが、どのコースに向かうのかが不安で、車道を降りた。地図では、それでも同じ道に出られるはずだった。だが、驚いたことに、さっき旅立った宿の前に出てしまったのだった。

物凄く遠回りの道を歩くことになってしまった。心も晴れず、その分の時間を取り戻そうと早足になる。いつもより足の疲れが早い。

川で野球を見ながら白衣を干して休んでいたら、散歩おじいさんが話しかけてきた。道を教えてくれる。だが、これが曲者で、地元の人であっても遍路道の事を知っている人というのは案外いない。結局、地図とにらめっこして橋を渡ってみた。やっと遍路道シールに出会うことができた。予定時刻を大幅に過ぎ、一宮寺に出られた。

お詣りを終えて山門で写真を撮っていたら、車で回っているおじいさんが話しかけてきて、車でも大変なのにと、盛んに感心している。もう十日目で1700km走っているという。お互いに一人旅なので山門で写真をとりっこした。歩き遍路の一周の距離は1200kmとも1400kmとも言われる。道を間違えに間違えた私などは、おおよそ1300km以上は歩いたことになろう。戻ってから、色々データは整理しようと思う。

twitterで「遍路は、のんびり歩いているものと思った」という率直なご意見を戴いた。無論、歩き遍路も千差万別。執筆の時間も取って、一日10km位というスポンサー付きの作家:車谷長吉のような人もいるのかもしれないが、あまり聞いたことはない。遍路宿を使うならば、食費、納経代を加えると一日一万はかかる。10kmの歩行で88カ所回れば120~140万の出費だ。そして、歩きの人は宿がある位置によって行動が制限される。野宿だとしたって、テントの張れる場所は限られている。だから、皆できれば先へ先へとなってしまう。俗に職業遍路、乞食遍路と言われる人たちは、この限りではなく、遍路=日常生活だから、ゆるゆると歩いておられるかもしれないが。時に、昼寝をしたり、歩かずに名所を観光したりも出来たら良いんだ。加えて、納経所は朝は7時から夜は17:00までという制限もある。イキオイ、皆その時間に間に合わせようと必死になる。そんな事なんだと思う。



ともかく今日は、予定も狂い元気が出ず疲れた日だった。

途中で道を尋ねたご夫婦に500円玉のお接待を受けた。「納経とお賽銭に使わせていただきます。お二人のご健康を祈らせていただきます」深く礼をする。

クタクタで宿前に来たが、山を登ることも出来ないし、チェックインは4時なので、遍路姿のまま向かいのスーパーで買い物をしてきた。人酔い。

お風呂に入って寿司をつまみビールを飲むとグッタリ。ベッドでダラダラ定年万歳遍路日記を読みふけってしまった。その気骨と健脚振りに、オレは駄目だな〜。と気分も下降気味。

ま、こんな日もあるさ。

88番から1番に戻る形も、以前はなかったようだ。どうしようかと迷い中。早く終わったら、島に行くか、レンタカーでうどん屋巡りを目論んでいたが、だらだらできる家が恋し
い。

巡彩庵出発06:36
  
16.2km   河原 0959-10:23
    61分
83番一宮寺 11:30-12:00
  3.3km 50分
 
CoCo壱番屋 高松勅使店 12:49-13:38

 9.2km パワーシティ 15:46

屋島ロイヤルホテル   16:02


46790歩
28.07km
352分