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日々のタワゴト                  

まばゆい朝を歩く

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昨日の時ならぬ吹雪がウソのような晴天。5時に目覚め、キャベツの塩昆布合えとスープカレー。夫の御弁当を詰めて送り出し資源ゴミを出して公園へ行く。

こんなに気持ちの良い天気なのに人はまばら。ところどころ凍った道をそろりそろりと歩く。3キロコースを一周。1.5キロ地点付近の雪がこれまで見たことない程にキラキラと光っている。(おおぉ。なんと美しい!)と感激する。更に競技場の周囲を一周。柴犬のお散歩奥様二人組が前方に見えた。犬は喜び勇んでリードが伸びきるまで雪原を駆け回っている。微笑ましい。犬が欲しくなる。けれど、これからは自分のものを増やさない方向に行かなくては・・・。と自戒。時が来たなら、いつでも放浪に出られるように。

意識して歩数計を見ると4キロくらいで7000歩なので20000歩クリアすると、おおよそ12キロくらいは歩くことになるのだな。まだまだだ。歩き遍路を45日前後で歩いた人たちは日に4万から6万歩近くも歩かれている。毎日が、耐久遠足だ。耐久遠足というのは、勤めていた中学校の秋の恒例行事で羊蹄山を一周する過酷な徒歩行脚。学年や性別でスタート地点が違ったけれど、たしか一年女子が31キロ前後で三年男子で40キロ位だった。あれを毎日かと思うと気が遠くなる。そして費用も質素な遍路宿を使っても日に一万として50から60万は掛かるらしい。ゆっくりと資金を貯めていつの日か実行しよう。60までには行けるだろうか。体力を考えると早いに越したことはないように思うが。

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週末は、上の娘と久々の逢瀬。都合が合わず映画と居酒屋だけになったが、顔を見ると安心する。だが、いよいよ本当に手放す日が刻々と近づいてきているのか・・・と、諦念も湧く。いやいや。本当は最初から手の中にあったワケではないのだ。なにも悲しむことはない。むしろ、独り立ちのその日を無事に迎えるために育ててきたのだから、と自分に言い聞かせる。ぼんやりと(はて、この先はどこへ向かって行けばいいのか・・・)と今更の空の巣症候群的境地になりかける。いいや。私には本がある。実行できるかもしれない旅もある。様々な妄想がある。とお腹に力を入れる。

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友人二人から、悲しい知らせを受け、やや消沈する。身内のモノの病状も良くない。病に臥す人もいれば亡くなる方もいる。そういうことを経験する回数が増えるのが年を重ねるということだ。何かある度に、そう思う。きっと、なにもできない無力感を静かに見つめてゆくのが老成というものなのだろう。

なんだか色々と自分に言い聞かせてばかりの未熟な五十二歳。それでも、おひさまのもと、てくてく歩きながら悪くはない人生だと思えてはいる。