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日々のタワゴト                  

お先に

▼2019/10/16〜







仕事が終わり私はぐったりしていた。眠りが足りていない所為なのか、薬の副作用である倦怠感なのか…。人生を投げ出したくなる前に、希望?というのも大袈裟だが、小さな楽しみを見つけたく本屋に立ち寄ることにした。

前に目をつけていた『わたしは あかねこ』を買った。みんなに変だ変だと言われても気にしない猫の話。孫に送ってやろうと思った。

その時、平台に『かないくん』を見つけた。出版したらしいことは目にしていた。I 井さんがいっちょ噛みしてるので(その手に乗るか!)なんて思って遠巻きにしていた。でも、本当は読んでみたかった絵本。松本大洋も好きだし、谷川俊太郎は私の殿堂入りを超えて、もう人工衛星みたいに(?)なっている人だ。

昔々、谷川御大が子どもだった頃に同級生の子が病気で亡くなった。学校を休みがちになり、人々は悲しみ、忘却し、、、それでも谷川さんの心にずーーーっと残っていた。「そこにいた人がいなくなるということ」それはつまりどういうことなのか。


「死」って奴は中々人生の達人にも分からないモノらしい。でも、わたしは分からないから、ずっと「♪箱の中身はなんだろな?」ってペタペタ触ったり引っ張ったり小突いたりしながら考えていたい。

そういう絵本。

昨日の私は、とてもゆらゆらしていた。オーバーフロー直下で水分がタルタルしてた。表面張力で、持ちこたえていた。

だからキューンって死の淵を除く子どもの気持ちになっていた。それだけ。

向こうに行くまで分からないのだ。死は。そして「お先に!」って行ってしまうそれだけ。そして、また何か始まる。