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日々のタワゴト                  

▼2019.03.29 金曜日

藤原新也石牟礼道子の対談本『なみだふるはな』を読む。

昔から絵を描く人や写真を撮る人の文章は読み良いと思っていた。それは何故なのか時おり考えていた。次第にモノ見る人の目には物差しが備わっているということなのかもな、と考えるようになった。「物差し」は客観性でもあって何しろジッと観ているのだから、形容も適切になるのだろう。と。御二方は、それを「目」として語られていた。水俣や福島をとことん見ようとした方々が突き抜けていて重くなく不思議に思えた。好きだ。

「物差し」はいろんな分野にあって、耳や鼻、手、舌、それがある人はその分野で秀でてゆくのではないか。

自分は欲張りだから、なんじゃかんじゃ知らうとして、結局はゴタゴタ。物差しが伸びたり縮んだりしてしまうので話にならない。

※ ※ ※

ショーケン双羽黒白石冬美などの訃報が続け様に飛び込んできた。

萩原健一はGIST患者でもあったし、ドラッグで逮捕された後に寂聴さんの勧めでお遍路もしたのだったよな…。と検索していたら、未だに「歩行禅」と称して一日に26キロ歩き何十遍かの読経もしていたと読んで、業の深い人程宗教的になるという言葉を思い起こす。

猫抱くや日向に訃報遠雪崩