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日々のタワゴト                  

寒の戻りの凍夜

▼2019.03.23 土曜日

本を読んだりマイブックに気紛れにレシートを貼ったり。

仕事の五年日記も、やっとあと二ヶ月分となった。

判で押したようにトースト2枚にコーヒーの朝食を済ませたらしき夫。私も薬を飲むためにパンを食べる。

モサプリド5m、芍薬甘草湯2.5g、トラムセット37.5、あとは水分を多く取る予定なので利尿剤二種プロセミド20、スピロノラクトン25。

いちじくの変な方に長く伸びすぎた枝を花瓶に挿し根出ししたものをやっと鉢に移す。冬の間に小虫が発生して苔も殆ど棄てたし、昔からある夫が何処かで買ってきたアカバナー(ハイビスカス)と無花果、種から発芽させたアボカド、ポインセチアのみになった。全部刈り込んでひょろひょろろを整えた。

夕方からSさんがおいでなのでジンギスカンを食べに出掛ける。寒いか寒くないか迷い迷い支度。夫に地下鉄まで送ってもらう。

けっこう飲んで皆さんと歓談。彼の方もこの方もみんな凄い!人に歴史あり。

二次会が終わり、タクシーで去ったお二方以外は地下鉄へ。皆がスイスイと吸い込まれて行くのに私はSAPICAを探せない。バッグの中を弄るも出て来ず。確かに車の中であるな!と確認したのに。皆さまに行って行ってと手を振り券売機でSAPICAを求める。(またやっちまった!)シュルシュル伸びるパスケースを見せてくれたがそれを持つのも忘れるからなー。でもーやっぱ買ってみよう。


帰り道Kセンセの古株読者である紳士S様と穏やかな良い時間。

「かれこれ二十年程前になりますかねえ、日記サイトで見つけまして、それからです。」

「私も似たり寄ったりかもしれません。たぶんSさんに教わってそこから。」

「小さいけど大きくなってしまいましたね」

「時々偶然Kさんの本を読んでいる人を見かけるとうれしいです。おお。知り合いだよ。ってね。」(ちょっと照れた感じで笑む。)

芥川賞なんですけどね。Y田さんに智慧がついて幻想シリーズ書いてくれさえすれば直ぐなんですけどね。ええ。もうほんとすぐに。」

「賞、、、欲しいですね。」

「私の目の黒いうちにお願いしたいです。」

ふたりとも、じんわりと静かに二十年のケメ愛の幻を見るように、真綿で首を絞めるように (違う)遠い目で見た。

そして地下鉄は元墓地の駅に着き「またいつか」と互いに会釈を交わした。

おだたない「褒め」をぽつんぽつんと披瀝する良い時間だった。

私は終点からいつもと違うバスで帰り、冴え冴えとした月の道を歩いた。冷えている。車に帽子を置いたので耳が痛い。

月冴えて触れなば耳のこぼれ落つ

失ひし耳の蝸牛に月ぞ住む