■ 日 日 夜 夜 ■

日々のタワゴト                  

ひとやま108円

▼〜4/22

日記を溜め込むと碌な事がない。記憶は薄れるし、物事が順不同になるし、八百屋の見切り品を集めて籠に積んだ「一山百円!」てな様相を呈してくる。一部枯れたり、腐敗したりでは御座いますが、宜しければ……。

✳︎

柄にもなくゴミ拾い公園うぉーくなどやってみた。前から春先に歩くとゴミが目に着き、利用者がちょっとずつ拾えばすぐにキレイになるけどな。。。けどな。。と思っていたことを数度実行。ただ歩くより気持ちが良いし案外楽しいものだ!プチ宝探し。

✳︎

父は、三月に入って徐々に元気を取り戻し、食欲も出てきた。担当医師は、やけにクールな方で「ちょっとしたことで、簡単に悪くなりますから」などと釘も刺されたが、少しずつでも筋肉が付いてきたりしたことは、我々家族には嬉しいこと。実は私としては、丁度結願を境にグングン元気になってきたのではないか?と密かに思っている。でも人に言うとおめでたいと思われるので、口にはしない様にしている。退院後は自宅に帰る方向。デイサービスに通うことを拒否した父だったが、諄々と諭したらわかってくれたようだ。病院での会話

「おれ。ここにどーしてどーやって来たんだか全然わからないんだよ」「そーでしょ。あの頃はずっと眠ってたし話も通じないし、もう駄目かと思ってたよ」

今はそういえるだけ、頭がクリアになっている。

✳︎



✳︎

よその街に、中高年の夫婦が二人でやってきた。

明日引っ越す娘は、歓送迎会で不在である。その部屋にの鍵を開け、段ボール箱だらけの中、ちょこっとビールを飲んで会話もなく猫と戯れる。茶トラ猫クーちゃんは、顔が尖っていてウチのトトとは人相が違う。

引越しも無事に終了。やはり行って良かった。足りないものの買い物、ベッドの修理組み立て、テレビの取付けなど、役に立てた。猫のくーちゃんとも仲良くなれたし。少し遊んで気心が知れてくると、変な顔だと思っていたのに、だんだん可愛く見えてくる。余所の赤ん坊なんかも、そういうものだ。


明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち
山田詠美『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』全く自分の生活とはかけ離れた家庭の、非現実的と思えるしょうせつなのだが、面白く読んだ。再婚した上流家庭の母が息子の急死を境にアルコールに依存して行き家庭がグチャグチャになってゆく様。息子を偏愛する母の凄さ。登場人物の雰囲気、上流階級の暮らしと、色々割愛された話の流れが一条ゆかりの漫画に思えたので脳内自動漫画装置で再生された。

ドアの向こうのカルト ---9歳から35歳まで過ごしたエホバの証人の記録
佐藤典雅『ドアの向こうのカルト』 9歳から34歳までエホバの証人として暮らした方の記録。日頃から何故にあの様に大変そうな事をなさっているのか、不思議でならなかった。が、渦中におられる方々にとっては解くことの困難な呪縛があるのだと実感した。宗教の中の階層の上下と、そこに至るまでに費やすエネルギーの甚大さに旋律を覚える。そうまでして、終末を越えて尚生き永らえたいという人間の心の気高くもあり、逆に浅ましいとさえ思える生真面目な信仰心。人間って…いったい…。と思ったことだ。

asin:4404015518 西岡寿美子『四国おんな遍路記』 かなり古い本でもあり、現在の四国とも様子は異なるが、いわゆる観光とは異なる旅をする人は皆面白い。友人のマサコさんが、気分屋で人間的で可笑しい。主に車、時々歩きの旅ながら、歩くのが嫌になると「私が出すから!」とタクシーを捕まえてしまったり、それで険悪になったりの様子はふふふ、と思いながら読んだ。歴史についても詳細に触れられていて、自分が次にゆく時には、その辺も踏まえて歩きたいものだとも思う。

✳︎

人魚猛獣説―スターバックスと私

角田さんが、Twitterで穂村弘さんがお菓子を食べながら散歩しているところに遭遇し、お菓子をもらった。と、つぶやいていらした。あまりにも似つかわしく、思わずニヤリとしてしまった。そのお菓子は何だったのだろう。ポッキーとかか。袋菓子では、あんまりな気がする。袋をガサゴソして食べているのも、そのうちの一個を人にあげるのも。箱に入っているお饅頭とかでも、物々しい。グミなんかも似合うけれど、それを一個貰うのは嫌だ。ポッキーなら小袋を一個あげても様になる。

そんなことが頭にあったせいか、図書館で本を選ぶ時、つい914の「ホ」の棚を探してしまったのかもしれない。『人魚猛獣説』というタイトルは「???」だったが、ースターバックスと私ーという副題を鑑みれば、、、そうか。あの看板ね。手強いしね。と思えなくもない。

「世界音痴」を標榜する穂村氏であるから、あの特殊なカタカナとシステムには気恥ずかしさと戸惑いを拭い去れない様子なのだが、むしろ原稿を依頼したスタバのwebサイトの方は、だからこそコレハイイと思われたのだろう。素晴らしい人選だと思う。ああ。みんな一抹の抵抗感があるんだな。と敷居を低くする作用がある。「スターバックス三十一文字解析」は公募したスタバ短歌をダシにしたエッセイで、それぞれ味がある。そして、予々不可思議に思えていた穂村氏の可笑しな色気というか魅力が滲み出ている。男の「モテ」は結局のところ「可愛げ」に尽きるのでは・・・という仮説は正しい気がする。火野正平も可愛げがある。可愛げしかない。

アルキヘンロズカン(下) (アクションコミックス) アルキヘンロズカン(上) (アクションコミックス)
遍路をする漫画家の話。職業遍路、盗難、追剥(?)痴漢等マイナスイメージの経験談も含め等身大でラストの女体山の光景はつい最近自分が味わった思いのまま描かれていて感激した。


ただいま おかえりなさい
戌井明人『ただいま おかえりなさい』
初めの数篇は、ほしおさなえさんの140字小説のような世界観なのかな、、と思ったが、読み進むにつれ「とりとめのなさ」が増し、やや読者は疎外感を覚える。

かばん屋の相続 (文春文庫)
池井戸潤『かばん屋の相続』すべて銀行マンと、その顧客たちの話。銀行の裏側はいつも伸るか反るかの世界であるらしい。ある意味、博打にも似通った綱渡りが日々行われている。その丁半の面白さにキャラクターの興味深さが加わり、牽引力のある小説になっている。売れる小説のセオリーってこういうものなんだろうな!って思った。そして、人ってどうして自分を弱者の側にナゾラえるものなのか…。永遠の謎。とても裕福で幸せそうで、人も羨む生活を人でも自分を弱い者虐げられたものの側に置く。考えようによっては、それって傲慢なんじゃないか。。。そんな事も思ったり。

仕事がスタートした。私の割り当て区域は非常に数が多い。昨年の1.5倍の数だ。

人員削減で、やり方も大きく変わってくる。上手いこと行って、半年気持ちよく仕事ができますように。やらかしが少なめでありますように。