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 日々のタワゴト                  

《遍路26日目》松屋(西予市宇和)~十夜ヶ橋~松乃屋旅館(内子) 

人には添うてみよ

▼1/28。  

古いビジネスホテルを06:01出発。コンビニを見つけ半熟塩卵を探すが見つけられず。かに棒と飲み物購入。

 

卵を諦められず再びコンビニ。また、ねーのかよ。とプンスカ思っていたら、諦めた頃発見。ついでに不要なものを送る。バイト君が宅配便手続に不慣れで伝票を探すのに時間がかかる。

 

なんとなく波に乗れず。路傍で石に座っていると「こんにちはー」と遍路姿の30〜40代男性に追い越される。行きなさい行きなさい。少し歩くと私設遍路小屋。とても綺麗に管理されている。納め札を額に入れておられる。他所は貼りっぱなしで剥がれたりして詫びしい。おまけに豆の手入れ用品、ホッカイロなどまで常備。遍路小屋プロジェクトの人たちは見学に来て欲しい。カッコ良い入れ物も管理されなきゃ悲惨な有様だ。

 

本屋発見!アレあるかも。と文庫平台チェッーク!あったよあった。さすが四国。

だいたい四国八十八ヶ所 (集英社文庫)

だいたい四国八十八ヶ所 (集英社文庫)

 

 

 

そして向かいにタルト屋発見。一六ではなくT村栗タルト。入店し栗タルトはどちらでしょうか?と若い女性店員に尋ねると此方です。という。「一個下さい」と言ったら、其奴、眼を天井に向け(ナンテコッタイ)という顔。客は私一人忙しいわけでもなんでもない。なにがじゃー貴様〜〜!平林呼ぶぞ!接遇マナー教わって泣かされなさい。と思いながら、素早く小銭を払い目星のベンチへ。ここら辺ここら辺の話は…と…。タルトを囓りつつ、そうだよ。橋の下で寝てる弘法大師だよ。と数頁の読書。面白くなっては来たが、ずっと読んでいるわけにもゆかぬ。時間がやばいかも。ちと走ってみるか。と駆け出したら原付きおばあちゃん、ぶぶーっと止まった。財布から小銭を出す。90円。お接待だ。「あっちに行ったの旦那かい?」「いえ。」「お大師さん見てきたかい?」「いえ。」「なーん!ここ来てあれを見ないお遍路さんがいるかね。付いてきなさい。そこだから!」と身体をくるりと逆向きにされる感じで、ノコノコ付いてゆく。まさに今読んでいたのに。十夜ケ橋の伝説。

そこには弘法大師が寝ていた。

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こちらの写真を撮ろうとすると、おばちゃんは「これは新しいの!こっちこっち!こっちのお大師様は、ワシが子どもの時からズーッと寝てるんよ。これを見なあかんわー。」と大変な量の布団を着せられたお大師様を指し示す。話は延々。これは拝まないわけにはいかない。私が鞄を下ろしてろうそくや線香を用意をしているうちに標的は、やって来たご夫婦に移った。

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 喋りながら更に10円更に10円と、イヤイヤもう!というのに押し付けてくるので迫力に負けて戴いてしまった。「有難くお賽銭として使わせていただきます」と言えば「賽銭でなくてもジュースでも何にでも使えるがー」

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写真を撮り「十夜ケ橋には、こいう親切なおばあちゃんがいるよって載せますから」というと、とても嬉しそうだった。握手をして別れた。
 
旅をしてるとこういう人に逢えるから面白い。

 

これまで、おばちゃんに捕獲された数々のお遍路さん達は皆面食らったことだろうよのう。。。ふふふ。と歩いていたら、もうお昼だ。「餃子」の文字に呼ばれ一軒の中華料理屋さんへ。餃子ライスオーダー。入った時は一人しかいなかったのに、どんどん人が入店。そして、他の人の注文ばかり出来上がる。人良さげな夫婦。今日は何処まで。内子までです。と答えると「楽勝らくしょう!」という。励ましてくれたのは分かるけどね。あんたも一度32km歩いてみなされや。ワシ足痛いんよ。てな気がちょびっと。待たされた餃子は美味しかった。事故に合わないように気をつけて、とおばちゃんは送り出してくれた。こうして有形無形のお接待を受け続け歩けている。一日何度も道を聞く。

かなり予想ペースより遅い気がしたので、後半はワシワシ歩いた。内子手前のヤマザキでビールを買う。遍路道を行こうと思う、と言ったら、いやー距離は、そんな変わらんけどねぇ、どうも国道がオススメの様子だったが、たまに土の道が歩きたく遍路道をゆく。そしたら、これがぬかるみの女。失敗だ。地元の人のいうことは聞いとくものだ。 

雲行きも怪しくてセッセと進む。かなりの疲労で宿到着。美人女将は都会の匂い。内子座は見られましたか。いえ。というと、まだ30分あるから是非。一旦落ち着くと億劫になりますから。と、尻を叩かれるようにして内子座拝見。解説を聞きながら見学。一旦は別の用途に使われていた芝居小屋を復元し今も年間60日は、歌舞伎、落語、能などで稼動しているということ。生前勘三郎がこうした地方の小屋を守ろうと彼方此方で訴えてくれた。ぜひもう一度ここで見たかった、と慚愧に堪えぬ風情。大いに堪能した。ボロボロの身体を引き摺ってやってきてよかった。

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お部屋の調度や版画なども趣味がいい。料理も美しい。松乃屋旅館、フグなども食べられるそうだ。お遍路さんにもオススメ。

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 50216歩  37.8km   7:34