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日々のタワゴト                  

《遍路8日目》 きよ美旅館~みなみ旅館 自分なくしの旅

▼12/4  水

 
寝たのかねなかったのか、よく分からないまま起床。そして、荷物を詰め直し6分押しで朝食を食べに離れた場所の居酒屋へ。元気なお母さん、いいなあ。
 
6:34歩き始める。
 
43分歩いて7分休憩。29分歩き13分休憩。案山子の場所か。
 
 
その後、79分歩き、9分休憩。32分歩いて…の間、宿のお母さん・・・誰かに似てる。誰だっけ誰だっけ、と考えていた。で、閃いた。じゃりん子チエの猫だ!おじいはん、でもいい。あー分かって良かった!

来る前に、青空文庫で山頭火の四国遍路日記はチェックしていた。

ああ!ここで泊まったんだ。そして疲れた身体を引きずってまで酒買いに行って飲んだんだ。と、昨日の自分に重ねる。

 
しばし歩いたのち、いい匂いのパン屋さんを見つける。
 
くるみパン。卵パン、フレンチトースト、牛乳購入。荷物を下ろすと背負うのが大変なので、お店の奥さんに、「申し訳ありませんが…」とお願いして、ザックのテッペンに入れて戴く。思ったけど、あたしって、ホントこういうの好きだよなー。人に甘やかしてもらうの大好き。多分、母親が手をかけないタイプだったから、幼少期の甘え不足が、ずーーーっと尾を引いて来てるんだと思う。
 
41分歩いてお昼休憩。お日様に背を向け、結果的に道路にも背を向けて、汗で濡れた服を乾かしながら、パンパンパン!久々のパンが美味しい。
 
 
この時点では、かなりいいペースに思えていた。
 
だが、徐々に徐々に痛み出す足。インナー買うと良かったな。昨日今日と、国道が続きアスファルトの衝撃が響く。そんな中、、、。
 
突然、視界に海が開けた!
 
 
本当にウレシカッタ!山育ちだから海に弱いのか。
 
ところがどっこい!次第に痛みが強まる足。最後の詰めが …。55号線から折れてからがホントにシンドかった。道が合ってるかも不安だったし。この調子で足(脚も)痛めば、もう無理かもしれない。久々の気弱。
 
それにしたって、ここまで来た以上は室戸岬までは行く。あとは、おいおい考えよう。  
 
宿でなんとなしにザッピングしながらテレビを見たら、地元ケーブルテレビで「お遍路ガールが行く!」というのをやっていた。これはイイ。DVDに焼いてくれないかな。ついこの間訪れた10番の切幡寺だった。お寺の由来や、私も行った爪楊枝弘法大師の接待所、表装屋さんも映っていた。創業百数十年!遍路道の道端には、ちょくちょく緑色に変色したお地蔵さんや、小さな墓がある「あれは、昔行き倒れになったお遍路さんの無縁墓ですよ」とも聞いた。昔々の人々も何かを求め、こうして歩いていたのだと、実感をもって思いを馳せる。悠久の時を感じる時、自分が点みたいに小さくなる。
 
そう。これは自分なくしの旅。
きよ美旅館 出発 06:34
みなみ旅館 到着 15:58
バッテリー切れでアプリmoveの記録が中断したため不正確だが
推定歩行時間 7:30  歩数  45000歩
移動距離 地図上では27.6km だが 迷ったので30キロは歩いた模様。