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日々のタワゴト                  

秋へ

▼8/9〜

日記をサボっているうちに、ゆるやかに季節は秋の方向にジワリジワリと移行中。

新聞の配達中に見かける庭の花々の中には涼やかな藤色の桔梗が増えてきた。秋桜も優雅に風にゆらゆらしている。そんな、とある日、一件の家に新聞を入れ階段を下りてきたときのこと。目に飛び込んできたのは薄紫色と鮮やかな濃い水色。七十代後半と思しき着物姿の老夫人が二人。一瞬息を呑んだ。それはそれは美しい日本の美。汗だくで配達していたけれど、見ただけで気持ちがスーッとして嬉しくなった。

下の娘と、昔通った焼き鳥屋さんに行ったり、温泉の朝風呂に浸かったり、上の娘とお墓参りに行き、親戚一同と顔を合わせたり、夏休み的時間も存分に味わった。

昨日は、夫と二人鰯釣り。埠頭に並ぶ人々の中でも、かなりの好調組で二時間余りで6〜70尾。砂浜へと移動してハマグリ拾い。天変地異の所為なのか、昨年の1/5ほどしか採れなかったけれど、充分最後の夏を堪能。丘の上の温泉で小ざっぱりして帰宅。

なめろうと、鰯フライで満足の夕飯。残りは猫たち用に巨大煮干しを作成中。

本:

華恵、山に行く。

華恵、山に行く。

は大変良かった。この著者は『小学生日記』以来、ずっと追っている。なんだかステキ。特に今回は、やはり筆力があるんだと納得。「山と渓谷」に連載されていたものなので、全部が山登りの話なのに、まったく飽きない。まっすぐで、一生懸命で好感が持てる。

マザーズ

マザーズ

の迫力にも感嘆。三者三様に煮詰まった母親像。ドラッグ、セックス他の金原ひとみ的世界を維持したままに、よりオールマイティな小説となっている。すごい。終わり方が後味が悪くないのも良い。

他にも、ちびちび併読している本が二冊。

更に、太田光向田邦子の陽射し』読み中。これは読書好きの太田さんにとっても、本当に特別な作家なのだなとわかる心酔っぷりで、ときどき込み上げるものすらある。私も、もう一度全集を再読しようと思っている。