読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

■  日  日  夜  夜  ■

                      タワゴトです。

大雪の日

▼3/3 木

朝起きると雪が降っていた。ぼたん雪。たくさんの結晶が手を繋ぎながら天から降りてくる。気温は、そう低くないので湿っており、よって重さもあるのだろう。降下の速度は意外に速い。見る間に雪嵩はつのる。大概のことは黙して甘受するのが習いのつれあいは、今朝も、もくもくと雪をかいているのだろう。洗顔をして、申し訳程度に化粧しているとバタンとドアの音。少しすると着替えた夫が上がってくる。私が入れた珈琲を静かに啜り、猫にちょっかいを出して出勤していった。私は、まだ気怠い。とても気怠い。ゆるゆるとスロー再生モードで少しばかりの家事を片付け、仕事に行く前に外の状況を確認。そして絶望。あんなにすっかりキレイにしていってくれたというのに、もう見過ごせないほど積もっている。自分のチョークレバーを引いて、玄関前の雪を落とし、階段をきれいにし、車の雪を下ろして引き込み路の雪を両側のブロック塀に寄せてゆく。空き地の雪もママさんダンプで押っつける。そして今度は車を移動して、その周りを寄せてゆく。最後に車の窓にへばりついた氷をスノーブラシの逆側でゴリゴリ削ると、やっとこさ車を出すことができるのだ。汗をかいた衣類を脱ぎ捨て乾布摩擦をして洋服を身につけN穂方面の会社を目指すのだ。そんなふうに今日も、ポンコツの身体を強制的に暖め酷使する。雪降る街角をノシノシ歩く。善なる雪かきの民に新聞を渡し「ありがとうございます」「大変だね。ご苦労様」と言葉を交わし家路につく。そうして、またも賽の河原に石を積む。積んでは崩される石と諦念を以て格闘する。夕飯を用意し、戴き、汗を流し、なんとかかんとか、どうやらこうやら一日が終わる。しんどくて、ありがたい一日が。

広告を非表示にする