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日々のタワゴト                  

10日目



▼3/11

 やっと海が凪いだ。シャワーを浴びて、準備する。考えてみると、旅が始まって以来、湯船に浸かっていないのだ。でっかい風呂でじんわり温まりたい。

 安宿ガイドを見ていくつか今夜の宿候補を見繕っておいた。

 昨夜は皆さん遅かった様子。私だけ朝イチの便なので挨拶も出来ずじまい。宿の人に港まで送っていただく。船室に遅れて入るとお婆さんが自分の隣の椅子をトントンとして(お座りなさい)という仕草。この数日の荒れた天気の話。そばにいた四十がらみの女性が声の出ていないテレビを指差す。大雪だ。仙台がこうなら北海道は、もっとヒドイだろうか。我が家の雪掻き名人がママさんダンプを押す姿が浮かぶ。そして、もしやと「イザイホーは経験されていますか?」と尋ねると「二回しましたよ」とサラリとおっしゃる。すでに神女が足りず今後復活しないであろう祭祀を二度も見て参加したのかぁ、とナニカ敬虔な気持ちになる。永い樹齢を持つ樹を見たときのように。ほどなく 知念村安座真に到着。

 バス停でバス待ち。やっとこさ来たバスに乗ろうとしたら反対側と言われる。また数十分待ちバスに。とうとう野ション。アダンの木の下で。たーみなるからはタクシーに乗る。アチコチうろうろ港まで行ってきた。が船は早朝なのだった。その間、運転手さんの身の上話になる。台湾から帰化した方で男手ひとつで二歳と四歳の子を育てて来たという。やっと上の子が中学に上がる、名門に合格したと嬉しそう。「お客さんには失礼だけど女は悪魔よ」とおっしゃる。タクシー賃負けてくれた。明日の予約した。目星つけていた宿は、もぬけの殻。松尾の宿に決定。相部屋1500円個室2500円。個室へ。土産物色するが買わず。うちなーそばや駐車場で車降りたときにデジカメがぼろんと落ち、タイヤに端を踏まれお陀仏してしまった。なので「おもろまち」にて安いの購入。

 夕飯はホテル傍の「あんまーの味」という店で食べた。ゴーヤーリング、ソーメンチャンブル他。1970円。ビールジョッキ280は格安だった。店内では、繰り返し沖縄民謡と沖縄の環境ビデオが流れ続ける。客はワス一人。ああ予定では沖縄には長くて一週間と思っていたのにすでに11日。