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日々のタワゴト                  

2004/11/7 (Sun)

それにしても「ブラザー軒」という歌は良かった。
ときどき唄っている高田さんの鼻水がキラッと光っていた。

死んだ親父と妹が褪せたメリンスの着物を着、キラキラ波打つガラスのれんをくぐって入ってくる。妹は氷水を食べ、あたりに氷を噛む音は響く。ふたりには声がなく、ふたりには「ぼく」が見えない。やがて親父と妹はガラスのれんの向こうの闇の中に帰ってゆく。氷を噛む音の中。たなばたの夜に。

そういう歌。高田渡古今東西の詩の中から、高田さんが書いたとしか思えないような、そんなぴったりした詩を選んで多くの歌にしている。

あんまり感動的で美しい詩なので、調べてみると、この詩は菅原克己という詩人のものだった。ブラザー軒は仙台の東一番町に実在する洋食屋さんだそうだ。レコーディングの時にミキサーが動けなくなった程の感動って凄いと思った。早速ネットで中古シングルを注文した。聞くのが楽しみだ。

世の中には、出会ってない「いいな」と思えるものが、きっとまだまだある。うれしい。それを、探してうきうきしながら歩いていこう。

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しばらく日記をお休みします。

いつも思いつきでものを言うので、あてにはなりません。が、一ヶ月か二ヶ月か三ヶ月したら、きっと、またお世話になります。