自下一 さ・ゆ(下二)
▼冷える。▼光・音・色などが澄む。 冬 。千載和歌集夏「五月雨の雲のたえまに月―・えて」。「―・えた音色」▼頭や目の働きが鋭くなる。また、腕前などがあざやかである。「目が―・える」「―・えた弁舌」▼(多く「―・えない」の形で) きわだったところがなく物足りない。「―・えない男」《訓読み》 こおる(こほる)/さえる(さゆ)《意味》
{動・形}こおる(コホル)。氷がかたくいてつく。こごえるように冷たい。
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水が、牙のようにがしっと噛合うというところから、本来は凍るという意味らしい。しかし、今一般に使われるのは2番目の意味「光・音・色」などが澄むという意味合いで用いられることが多そうだ。キリッと水際立ったようなイメージ。「冴子」という名もそんなスルドイ女性を思い浮かべる。
♪こがらし とだえて さゆる空より きぼうにふりしく くすしき光よ ものみないこえる♪
私が直接学校で習ったことはない。六歳上の姉が音楽の時間に習った歌だったと思う。そのころ私は1年生か2年生ここで使われている古めかしい言葉の意味など判るはずもない。
それでも、なにやら厳かな雰囲気は感じられる歌だった。今ならわかる。「さゆる」は冴えるの古語「冴ゆる」、「くすしきひかり」は「奇しき光」。
風もなく冷たい空気の中、人智を超えた不可思議で神秘的な星の光のもと 万物は憩っている…。という風景。
たしか、「冬の星座」という題名だったと思うが・・。
「冴えない」中年女だが、そんな「冴えた」心には憧れるのである。
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/9282/winter.htm
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/fuyunoseiza.html