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日々のタワゴト                  

<まじ‐ない【呪い】マジナヒ>



(多く迷信として) 神秘的なものの威力を借りて、災いを除いたり起したりする術。禁厭。厭勝。符呪。源氏物語賢木「わらは病に久しうなやみ給ひて、―なども心安くせむとて」。「―をかける」

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おまじないが「呪い」とは知らなかった。

「いたいのいたいのとんでいけー」などは誰しも使ったことがありそうだが、昔からあったおまじない・呪文なども沢山あるにちがいない。好きな人に会えるおまじないで藤原定家の和歌をとなえるというのもあるそうだ。

「来ぬ人を まつほの浦の 夕凪(ゆうなぎ)に 焼くやもしほの 身もこがれつつ」

他にも、失念してしたが、失せものが出てくる歌というのも聞いたことがある。

あるいはもう少しおどろおどろしいものとしては

「オンカカカ ビサンマエイ ソワカ」訶訶尾娑摩曵娑婆詞

「オン(?)」帰命、供養の意味 カカカ(訶訶訶) 地蔵菩薩「ビサンマエイ(尾娑摩曳)」希有(ケウ)の意味 ソワカ(娑婆訶) 神聖な言葉の最後に付けてその言葉の完成成就を願う気持ちを表す

なんていうのもある。効きそう。

徒然草には、くしゃみをしたら、「くさめくさめ」と唱えると言う記述もある。くしゃみは他人の良からぬ噂のせいだというのが詩経にも残っているらしく、それを払う役目だろう。古語辞典には『「休息万命(休息万病)」の縮まったものというが、本来は「糞食わめ」のつづまったものらしい』なんて載っている。「糞喰らえ!」ですよ。「糞喰らえ」。江戸っ子の「へっくしょーん!きしょうめっ!」とさして変わりないような。

最近のティーン向けのおまじないには興味がないけれど、こういう由緒正しげなものは面白い。どなたか他にもあったらご教授下さい。