自五
ふくれる。はちきれそうになる。また、伸び広がる。」。「根が―・る」
一面に満ちふさがる。「氷が―・る」
一端から他端へたるみなく延べ渡される。「ぴんと―・った糸」
(頬骨・肩などが)つき出る。「あごの―・った顔」
筋肉がこわばる。「肩が―・る」
せまくて窮屈に感じる。「洋服の袖が―・る」
緊張する。「気が―・る」
強く盛んになる。「欲が―・る」
度を越して多くなる。「値が―・る」「経費が―・る」他
こどもの頃は、牛乳に砂糖を入れて温めたモノが好物でございました。手鍋ではなく鍋焼きうどん用の鍋に、こぼさぬよう気を張りながら牛乳を入れます。砂糖を入れガス台にかけます。マッチを擦り火を付け、軸を近付けガスのつまみを捻ります。タイミングが悪いとボンッ!と音がするので緊張の一瞬でございました。
噴きこぼれないように見守るのが大事です。じきに表面が所々突っ張ってまいります。これを合図として沸騰の兆しが出てきますので、時期を失わないよう火を止め、小さく安心の息を吐くのでございます。
おっか6歳、日曜日、夜7時半前。「ポパイ」が始まる前に、カップに牛乳を移してテレビの前に陣取るのが、気を張った後の一仕事終えた満ち足りた瞬間でございました。