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日々のタワゴト                  

<は・る【張る】>p.1977 その一



  自五 

 ふくれる。はちきれそうになる。また、伸び広がる。」。「根が―・る」

 一面に満ちふさがる。「氷が―・る」

 一端から他端へたるみなく延べ渡される。「ぴんと―・った糸」

 (頬骨・肩などが)つき出る。「あごの―・った顔」

 筋肉がこわばる。「肩が―・る」

 せまくて窮屈に感じる。「洋服の袖が―・る」

 緊張する。「気が―・る」

 強く盛んになる。「欲が―・る」

 度を越して多くなる。「値が―・る」「経費が―・る」他 

 こどもの頃は、牛乳に砂糖を入れて温めたモノが好物でございました。手鍋ではなく鍋焼きうどん用の鍋に、こぼさぬよう気を張りながら牛乳を入れます。砂糖を入れガス台にかけます。マッチを擦り火を付け、軸を近付けガスのつまみを捻ります。タイミングが悪いとボンッ!と音がするので緊張の一瞬でございました。

 噴きこぼれないように見守るのが大事です。じきに表面が所々突っ張ってまいります。これを合図として沸騰の兆しが出てきますので、時期を失わないよう火を止め、小さく安心の息を吐くのでございます。

 おっか6歳、日曜日、夜7時半前。「ポパイ」が始まる前に、カップに牛乳を移してテレビの前に陣取るのが、気を張った後の一仕事終えた満ち足りた瞬間でございました。