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日々のタワゴト                  

<め【目・眼】>p.2342



 目の説明は長い。その上、目に関する慣用句の多いこと多いこと。パッと考えて、いくつ思い浮かべられますか。

―が肥える ―が高い ―が点になる ―が無い ―が物を言う ―から鱗ウロコが落ちる ―から鼻へ抜ける ―に入ハイる  ―にも留トまらぬ ―に物見せる ―の色を変える ―の毒 ―も当てられない ―もくれない ―を奪われる ―を落す ―を配る

驚くなかれ百以上の表現が載っています。

慣用句というのは、日頃当たり前のように使っていますが、改めて語の示す通りの状態を思い描くと、相当おかしなことになります。

 先ほどの例を順に思い描いてみて下さい。かなり怖いです。

 「目が高い人」はおでこ辺りに目のある人。「目から鼻に抜ける才媛」も抜けるモノが牛乳だった日にゃー、白いギターが貰えちゃうし、生徒に「目を配る」先生なんて児童虐待でマスコミに滅茶苦茶叩かれること必至でありましょう。

 桐島洋子が、何かに書いていましたが、日本人の英語表現は詩人のようだと言われるのだそうです。意識せずに使っている慣用句が、これだけあるのですから、そのまま英訳してしまうと、それは相当インパクトの強い表現になってしまうことが多いのでしょう。

 では、他の顔の部分は?と思い調べてみました。耳→28・鼻→11・口→51で、やはり目がダントツです。やはり、目は顔の目玉商品なのです。五感の王様なのです。