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日々のタワゴト                  

≪ 脱 ぐ ≫ 角川国語辞典 p.790



 先週の日曜、砂川のこどもの国で林を散策していると一 本の木にセミの抜け殻を見つけた。4cm程の小さなもの。

 周辺の木に目をやると次々と見つかる見つかる。怖いくらいだ。

 手にとると、茶色っぽい半透明の抜け殻はカサカサとして綺麗だ。脱ぐときは痛くないのだろうな。少し前まで、自分の体の一部だったんだから、その頃は噛まれると痛かっただろうに。

週刊誌では「清純派の“殻”を脱ぎ捨て大人の女優を目指して体当たりの演技」などと売れなくなった女優を称えたりする。脱ぎ捨てるとき、「清純派の殻」の部分は痛くなかっただろう。・・・あんなカサカサの殻だもの。

 でも、まだ瑞々しい清純派の頃は、その・・・殻だった部分はちゃんと痛みを感じていたんだろうに。

 人間の“殻”も目に見える物体だといい。皆どこで脱皮する?町を歩くと、女子高生の抜け殻やらビジネスマン、所によっては赤ちゃん老人あらゆる人間の抜け殻が落ちている。

 邪魔で不気味でたまらない。でも、周りの人間はその人が自分の殻を打ち破ったことがはっきり判る。とても、付き合いやすい。

 ガチガチに殻の硬いタイプは、亀裂のないピスタチオみたいに、ゴミ箱行きかも。でも頑張って胡桃割で割ると、ちゃんと美味しく食べられるのだ。

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昨日の読書:『The MANZAI』良かった。5年生の娘も面白がって読了。父と姉を事故で失った中学二年の少年が、おかしな奴に見込まれて漫才を組もうと誘われ、すったもんだ。ドタバタの場面なのに、主人公の気持ちは、まだblue。ここら辺が泣き笑いになる。

沢野ひとし『放埓の人』半分。なぜ、あの沢野氏が2枚目に成れるんだろう。少し冗漫な気もする。